「楽天だとメルマガもクーポンも簡単なのに、自社ECカートにすると途端に使いにくい」。EC運営の相談でよく聞く声です。
これ、カートの優劣の話に見えて、実はまったく違います。モールと自社ECの構造の違いを理解すると、乗り換えの判断を間違えなくなります。
楽天で販促がラクな理由=モールがインフラを提供しているから
メルマガ、クーポン、ランキング、ポイント。これらが楽天でラクなのは、モール側が販促の仕組み・集客・顧客データを丸ごと用意してくれているからです。出店者はその上に乗るだけで済みます。
ランキングが"自動"で表示されるのも、モール全体の膨大な売上データがあって初めて成立する仕組みです。つまり、楽天の「使いやすさ」は、モールという巨大なインフラに支えられたものなのです。
自社ECカートは「自分で集客・自分で設定」が大前提
一方、自社ECカートは、MakeShopだろうとShopifyだろうと、集客も顧客データも自前で用意するのが大前提です。だから、同じメルマガやクーポンでも一手間かかります。
これはカートの欠陥ではなく、「自社EC」というビジネスモデルそのものの性質です。言い換えると、「自社ECカートが楽天より使いにくい」のは、どのカートを選んでも共通なのです。
だから「自社EC同士の乗り換え」では解決しない
ここが重要なポイントです。不満の正体が「楽天と比べて」なのであれば、別の自社ECカートに乗り換えても、同じ壁にぶつかります。乗り換えても楽天並みにはなりません。
それどころか、販促機能が標準で弱いカートに移ってしまうと、今より使いにくくなることもあります。「海外製の人気カートに替えれば楽になるはず」と期待して移行し、メルマガもクーポンも結局アプリ頼みで、かえって複雑になった——というのはよくある失敗です。
モールと自社ECは「役割が違う」と捉える
ではどう考えればいいか。モールと自社ECは、競合ではなく役割が違うと捉えるのが正解です。
- モール(楽天・Amazon・Yahoo!):圧倒的な集客力と、販促のラクさ。新規顧客の獲得に強い。
- 自社EC:手数料を抑えられ、顧客データを自社で保有でき、ブランドを自由に表現できる。リピーター育成・LTV・ブランディングに強い。
両方を"使い分ける"のが本筋です。自社ECに楽天の役割(集客・販促のラクさ)を求めると、永遠に不満が残ります。逆に、自社ECにしかできない価値(利益率・顧客データ・ブランド表現)に目を向けると、評価が変わってきます。
まとめ
「楽天は使いやすいのに自社ECは使いにくい」という感覚は、正しい。ただしそれは、カートの問題ではなく、モールと自社ECの構造の違いです。だからこそ、自社EC同士の乗り換えでは解決しません。
そもそも乗り換えるべきかどうかの全体像は、「ECカートが使いにくい」で乗り換える前に|後悔しないための判断フロー に整理しています。
そして、乗り換えずに今の自社ECカートを活かして不満を減らす具体策は、「多機能カートは使いにくい」の正体|乗り換えずに解決する活用法 をご覧ください。
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